円山公園周辺
京都円山公園周辺を探訪しました。
通常は円山公園の枝垂桜あたりか、隣接する八坂神社ぐらいしか拝観されませんが、あまり知られていない名所があります。
八坂神社南側の大鳥居からスタートします。鳥居のあるところから東大谷さんの参道を行くと、進行方向の右側に大雲院があります。中には入れないですが、祇園閣がそびえ立っています。(下右写真)
大雲院の東側を折れたところが円山音楽堂でそこの通りに面して大雅堂址石碑があります。大雅堂は池大雅の門弟が彼を偲んで建てられましたが、跡地が円山音楽堂になっています。
この南にねねの道から続いている通りに、双林寺があります。このお寺は時宗の国阿上人の創建ですが、実はこの円山公園一帯はもともとこの双林寺の寺領でした。明治の廃仏毀釈で寺領がなくなり、今ではほんとに小さなお寺になっています。(下写真)
ちなみに、芭蕉堂は和菓子のお土産店になっていて、茶だんごを買いました。お店の方のお話では後継ぎがいなくなったそうで、お店に改装されたそうです。
そこから東大谷を通り、長楽寺の山門前から安養寺を目指します。 この寺院は以下のようにめまぐるしく変遷し今に至っています。
安養寺に行く途中に吉水井戸があります。これが法然の吉水御坊=安養寺と推測されている所以です。
ちなみに、この慈円という人は、摂政・九条兼実の弟でサラブレッドです。天台座主、小倉百人一首の歌人、有名な「愚管抄」を著したりと才能豊かな方で、また、浄土宗の法然、親鸞を援助したりと中々太っ腹な人物だったと推測されます。
ここから、山を下り八坂神社のほうから帰ります。
(2012年3月25日)