京滋探訪

2013年にブログを開設しました。京都の各地に行って見聞きしたものや感じたことを書いています。

源信

奈国博の源信展に行ってきました。
それに合わせて往生要集の公開講座を聞いてきました。
以下、講座からの書き込みです。

往生要集とは
・厭離穢土
地獄の様相を具体的に表現している。滋賀県聖衆来迎寺の国宝・六道絵が有名。
本当は最後の念仏が重要なのですが地獄の様相がリアルで引き込まれるそうです。
極楽浄土の様子を語る。地獄に対してなんといいところか。
・正修念仏
念仏を唱えることで極楽浄土に往生できると説く。

ここで新たな疑問が沸いてきます。どうして極楽浄土に往生したと言えるのか。
以下のようにいくつか証拠があるそうです。

・臨終前
本人に状況を聞く。
阿弥陀や観音の来迎がありそうな雰囲気なのか、地獄に落ちそうな雰囲気なのか。
来迎がありそうな雰囲気なら回りの者はより念仏を唱える。より香を炊く。
源信自身は来迎があったそうです。

・臨終後
源信と親交があった慶滋保胤日本往生極楽記に聖徳太子行基、円仁、空也など極楽浄土に往生した人物の事蹟が書かれていて、それによると以下の理由で臨終後極楽浄土に往生したとわかるそうです。
いい香りがした。
紫雲がたなびいた。
肉体がすぐ腐らなかった。

もしくは故人が慶滋保胤の夢枕に立ち、極楽往生したと伝えたそうです。

その他、阿弥陀二十五菩薩来迎図や山越え阿弥陀源信が往生の補助として考案したものだそうです。山越え阿弥陀阿弥陀の手印に紐の片方を取り付け、もう片方を臨終者が持ち臨終に臨むというもの。
六道絵は往生要集の内容を具現化したもの。
泉涌寺塔頭即成院の菩薩お練供養の形式も源信が発案。

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2017年8月19日