源氏物語ゆかり5
源氏物語ゆかり3
千本丸太町あたり、平安宮の源氏物語ゆかりの地を歩きました。
今では面影はないですが、このあたりが内裏の建物群があったところで、源氏物語の中心となる舞台です。
宜陽殿は、京都御所にもあり、歴代天皇の御物の保管場所です。「若菜上」で、源氏の四十賀の催しで、兵部卿宮が弾いた琴は宜陽殿の御物です。
承香殿は弘徽殿についで格式が高い後宮で、女御が住みます。源氏物語では承香殿女御は六条御息所が相当します。
源氏物語では、弘徽殿に桐壺帝女御(朱雀院の母)が住んでいました。この女御は桐壺帝更衣(光源氏の母)が帝の寵愛を受けているのを恨み、執拗な嫌がらせをして更衣を死に至らしめました。後に女御の妹の朧月夜がここに住み、源氏と結ばれたことが須磨隠棲の原因となります。しかし須磨に隠棲したことで、明石の君と知り合います。物語だから当然ですが。
源氏は温明殿(内侍所)で琵琶を弾く源典侍に惹かれます。二人が忍んでいるところに、源典侍と知り合いの頭中将が訪ねて源氏といさかいになります。
(2022年10月8日)
仁和寺金堂、御影堂
京の夏の旅で、仁和寺金堂と御影堂を拝観しました。
金堂は御所紫宸殿を新設したために、旧紫宸殿を移築したものです。
阿弥陀三尊、四天王、梵天、帝釈天など配置されていました。金堂内は彩色の西方極楽浄土が描かれていました。
阿弥陀は南面していましたが、浄土教系ではないのでそういうこともあるかと。
御影堂には弘法大師、開基の寛平法皇(宇多法皇)、仁和寺二世の性信法親王(三条天皇第四皇子)の三尊が祀られています。
仁和寺初代門跡は覚行法親王(仁和寺三世)と思っていましたが、仁和寺パンフレットには性信法親王が宇多法皇の法流を継承したことで、仁和寺住職を親王が継承する契機になったとあるので、性信法親王が初代門跡と読み取れます。
(2022年8月11日)
鬼切丸(髭切)と薄緑(膝丸)
京の夏の旅で、源氏の重宝 鬼切丸と薄緑を見ました。
どちらも源満仲によって鍛えられ、代々源氏棟梁に伝えられてきたものです。
鬼切丸は別名髭切といい北野天満宮の所蔵で、天満宮の宝物館で展示しています。
滋賀県の最上家に伝来していたものを、北野天満宮に寄進されたとのことです。
ありがたいことに、刀剣はスマホ写真OKとのことです。
それにしても鬼滅の刃の影響か、宝物館に若い女性やカップルがちらほらいてびっくりします。
また、宝物館では海北友松の雲龍図屏風が展示されていました。
海北友松の作品は建仁寺や妙心寺のものが有名ですが、こちらの雲龍図も佳作です。
薄緑は別名膝丸といい、こちらは大覚寺の所蔵で、大覚寺霊宝館で展示しています。
西園寺家→安井門跡と伝来しましたが、明治の神仏分離令により、東山安井にあった安井門跡蓮華光院が廃され、その御影門が大覚寺に移された縁で、薄緑も大覚寺に移されたようです。
残念ながら、こちらは刀剣は写真NGとのことです。
(2022年7月31日)