鳴滝
今日は嵐電鳴滝駅から始めます。そもそも嵐電っていうのは路面電車のような鉄道で、駅も何かバス停のような感じがします。下の写真にもあるように駅に隣接して民間の食堂があったりして、また券売機や改札もないですし、運賃は降りるときに現金で払ったりとかします。ローカル線で趣があるとも言えますが。
ちなみに、明治以前は天皇のことを、○○天皇とは言わずに、○○院と称していました。その後、皇族以外でも法名に○○院と付けるようになったため、院号の値打ちが下がったそうです。そこで新たに天皇のことを○○院と呼ばずに、○○天皇と呼ぶようになりました。先に鳥羽天皇と書きましたが、当時は鳥羽院と尊称されていました。暲子内親王は皇女の身分で院号を与えられたというのは破格の扱いだったようです。
鳴滝駅から西に1kmほど行くと千代の古道の石碑があります。古来から嵯峨野に向かう古道だそうで、いくつかの候補の道があります。たびたび歌に出てくる小路で観念だけという説もあるようです。
一条通りを右折して、御室川のほうに行きます。鳴滝橋を渡り了徳寺を目指します。一条通りは車の往来が多く少し怖いですが、そこからそれて一歩入ると比較的静かでいい雰囲気を醸し出しています。
了徳寺の近隣に鳴滝の由来となった旧家があります。旧家の先祖が、御室川の滝が鳴ったため洪水を察し避難して助かった。そこから鳴滝と呼ばれるようになったとか。
肝心の了徳寺は大根焚きで有名ですが、普段はひっそりしていてお詣りされる方も少ないようです。思ったよりも小さいお寺です。
(2011年1月24日)